2022/07/26 09:09
このバティクは、着物のような地紋の絹地にインドネシアの伝統的な茶色と青色で伝統柄を丁寧に手描きされた一品です。
チルボンで製作されたものですがこのシルク地は、しっかりとした布地でインドネシアではなかなか見ることない地紋絹で海外から入ってきたものではないかと思えますがバティクの専門の方に伺いましたが布地のことまではわかりませんでした。
さて、絹のお話
日本も養蚕は、明治時代には外貨獲得産業として良質の糸が海外へ大量に輸出され、そのお金が日本の近代化の礎を築いたと言っても良いのではないでしょうか。この日本の礎を築いてくれた人たちは、”あ 野麦峠”の女工さんたちなんだなと思ったりするのです。
お蚕さまは、日本では家畜として扱われ1頭、2頭と数えるのだと聞いた話も思い出します。貧しい農家を少しでも支えてくれるその小さな虫を大事に大事に育て糸をいただいたのでしょう。
インドネシアの養蚕は、日本がとても支援をしてきたことを数年前に知りました。日本から養蚕業への技術支援は1974年から1985年まで続けられそして今もJICAインドネシアのシニアボランティによりスラウェシ島でその活動が続けられているようです。
私は絹布を腰に巻くときそのような歴史や人の思い、そして努力してこの絹作ってきてくれた人たちのことを時折思い出しながら、ありがとう ”お蚕様” と感謝の気持ちで1日を始めるのです。
それは何よりも心地よい1日の始まりです。